近代日本動画資料室 
明治~昭和初期の貴重な動画を集めています。(『考察NIPPON』の別館です)
「なんだ空襲」
戦時中の戦意高揚(?)映画。空襲など怖れるほどのことはない、との宣伝だったのでしょうか。
昭和16年の曲のようですので、日本国民のほとんどは、空襲がどんなものか想像がつかなかったと思われます。
作詞は大木惇夫・作曲は、あの山田耕筰 だそうです。
下記は日米開戦後の1942年、ラジオで活躍していた友松圓諦の主張です。
みなが生還を期しない、必ず死ぬのだという気持ちになれば、空襲は少しも恐れるに足りない。三度、五度、決まったように空襲でもあれば、「きょうも来そうですね。早く来てくれないと、なんだか気になって、三越へ買い物に行けませんわ」というようになってきます。
また、「きょうの飛行機のケチなこと。先だっての方が、よほど景気が良かった」というような時が必ず来ます。空襲も二度三度となるとだんだん手がわかってくる。人間はそれでだんだん大きくなり、肝ができる。
(略)
日本文化の建設のために、空襲の五回や十回、この世の土産に経験をして驚くのも良いじゃないかと思う。
(「ラジオの戦争責任」p.110)


